シリーズ「経営品質あるある」第12回「顧客価値とは?」

シリーズ「経営品質あるある」✏️

コラム「経営品質あるある」の第12回を掲載しました。

今回のテーマは「顧客価値とは?」です。ちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、私たちが製品やサービスを購入したり、継続するのは、そこに何らかの便益(ベネフィット)を感じるからであり、何の価値も感じないのに費用を支払うことはないでしょう。消費者・生活者として当たり前なのに、企業側に立つとそれを忘れがちになったり。是非読んでみてください。

コラムは毎月第2・第4金曜に発信しています。

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第12回「顧客価値とは?」

顧客価値とは何でしょうか。

顧客価値とは、企業が決めるものではなく、お客様が感じる便益(ベネフィット)のことです。

そしてその便益は、商品の性能や品質といった物質的な価値だけではありません。

「安心できる」「楽しい」「落ち着く」といった情緒的な価値も含まれます。

今回の漫画の例で考えてみましょう。

同じ「コーヒー」でも、お客様が求めている価値は人によって異なります。

例えば、

・仕事に集中できる静かな場所を求めて来店する人

・香りや味をゆっくり楽しみたい人

・コーヒー豆や焙煎について詳しく知りたい人

・友人と会話を楽しむための空間を求める人

このように、同じ一杯のコーヒーでも、そこから得たい価値はさまざまです。

今回の漫画では「集中できる場所」という価値を取り上げましたが、もちろんコーヒーの味や知識そのものを楽しむことも重要な顧客価値の一つです。

重要なポイントは、顧客価値の決定権はお客様にあるということです。

企業側が「この商品はこういう価値です」と決めても、それがお客様の感じる価値と一致するとは限りません。

だからこそ企業は、お客様の行動や声を観察し、期待や要望を想像しながら、製品やサービスの仕様を工夫していく必要があります。

例えば今回の漫画のように、「静かな席をご案内する」という配慮は、コーヒーそのものの味を変えなくても、新しい顧客価値を生み出します。

顧客価値とは、商品の中に企業が一方的に決めて存在しているものではありません。

企業は製品開発の段階から、想定する顧客の期待や目的を考えながら価値を設計しますが、最終的に価値として成立するかどうかは、お客様がどのように感じるかによって決まります。

つまり顧客価値とは、

企業が設計する価値の提案と、お客様の目的や状況が重なったときに生まれるものなのです。

だからこそ企業は、「自社の商品は何か」だけでなく、「お客様は何を得たいのか」という視点でお客様の立場になって考え続けることが重要なのです。

(マネジメント・ラボ 代表 高橋良和)